×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。



 狩勝峠のブルートレインと「ユニ」鉛筆  

         
平成20年7月20日

  「新内駅レール復元工事」と銘打って北海道新得町の旧・新内駅跡でトロッコレールの敷設作業が進んでいる。昨日、ちょっとだけ手伝ってきましたが、皆さん大工仕事には普段から慣れていて仕事が早いです。

今回使用の枕木はカラマツ材ですが、かつては炭鉱の坑木に使われ道内ではよく植林されています。犬釘を何本か打たせてもらったのですが、結構重労働。なかなか、釘が奥まで刺さらないなと思ったら枕木の下が固定されていませんでした。下から「ピーター」と呼ばれる、「つるはし」のようなもので押さえてもらって再挑戦。スパイキハンマーを使う時に、小型のハンマーだとつい手先でスナップさせて打ったりしますが保線経験者によるとハンマーを落とし込むようにやらないと夜になって筋肉痛で眠れないほど痛くなるとのこと。

カラマツ材ですが、「生木」のうちは釘が普通に打てるのですが、乾燥してしまうと釘も刺さらないほど目が締まって固くなるそうです。そうした頑丈で便利な性質を利用して住宅などに使用されています。

木の目は荒く、硬いところと柔らかいところが極端に違うと言いますから鉛筆材料には合わないですね。

さて写真にはSLの後ろにいわゆる「20系」と呼ばれる「ブルートレイン」が写っています。「あさかぜ」などの車両として使用されたと思われるこの車両のカラーデザインを担当したのは、日本を代表する「工業デザイナー」だった秋岡芳夫氏でした。秋岡氏は童画家、著述家などとしても活動し幅広い分野に貢献したが、クラフト、いわゆる木工などの工芸品の普及活動をして、ゆかりのある北海道置戸町に秋岡コレクションと呼ばれる資料が保存されている。

          
秋岡氏の工業デザイナーとして代表的な仕事の一つに三菱鉛筆の「ユニ」をデザインしたことがあげられます。 単に塗色やスタイルだけでなく、開発当時高級品とされていたステッドラーやファーバーカステルの鉛筆に合わせて一本50円と決めたとのが氏であったのは驚きです。 「『消費者』という言葉を嫌い、なぜ『愛用者』と呼ばないのか?」といったというエピソードにも「良いもの」へのこだわりが感じられます。

上の写真は初代のケースで昭和33年の発売当初から2代目のケースに代わる昭和39年ころまで使われていたものです。

          
ケースが当時としては珍しいプラスチック製で、ひとつひとつ手作りとのこと。銀色の部分は今だったら「メッキ」で済ませるところですがアルミでできていて、蝶番の部品の役割を果たしている。このビスも1個1個手で打ったんだろうか。

          
ケースの中に同梱されている四角い小さなものですが、てっきり高級鉛筆につきものの「消しゴム」だと思い込んでいたら、これは違いました。芯の先を研ぐための「研芯器」になっています。ひょっとしたら今の人はこれを見ても何に使うのかわからないかもしれませんね。私はいろいろなタイプの「研芯器」を集めているのでわかりましたが、意外に思いました。秋岡氏も「製図用に」というコンセプトだったようですので、それを聞くと「なるほど」と思います。



ホーム

戻る