コーリン・シャープペンシル芯

 

「コーリン・HI―D芯」



 私の持っているコーリンのシャープ替芯のなかでは一番古いものである。コーリンのシャープペンシルが「JIB」という統一名称になる前に「マイ・シャープ」と言っていたが、その時代に「HI−D芯(High Density Lead)」という名称で販売していたこの芯が、0.5mmでは一番古い部類ではないかと思う。昭和35年に大日本文具(現・ぺんてる)が「ハイポリマー芯」を開発したのが0.5mm芯の先駆けであるから、それから数年後と思う。「HI―D」の後ろに印刷されている「5」は0.5mm芯のことだと思われる。入数は22本と、半端な数字である。昭和41年当時の説明書によるとHI―D芯にはこの他、0.7と0.9mm芯があり、太さによって入数も変えていたはずである。芯ケースのふたも、コンパスの替え芯用を想像させるようなシンプルさで、外れやすい。

「コーリン・ニュータッチ」



 ニュータッチであるが、ケース先端の丸い部分をぐるりと回転させると中の芯が取り出せるようになっている。この製品を見ているとあの「ゴールド芯」の前にも他社のケースにない面白いアイディアで購買層をひきつけていたに違いないと思ってしまう。ボックスセール(箱売り)用のケースの大きい三角顔のマークもコーリンマニア?の心をくすぐる。

これはコーリンの黒いシャープ芯の代名詞である「BLAX(ブラックス)」



 これもユニークなケースで、ふたを取ってコーリンマークの付いたスライドボタン?を矢印のほうに滑らせるとプラ板と共に芯が取り出しやすいようにせり出しくるのである。芯を取り出すという動作を最大限に楽しませる仕掛けになっている。30本で200円。昭和55年のカタログにはこのBLAXが掲載されている。硬度は4Hから2Bまでの8硬度。

「newBLAX(ニューブラックス)」 NB3000



 16本入りのほうは型番が不明。価格が30本で200円なので、NB2020よりは古い製品でしょう。黒と黄色でかなり目立つデザインですね。

こちらも「newBLAX(ニューブラックス)」 NB2020



 あれっ?。普通のケースになっちゃった・・・妙に平べったいな・・・と思って開けるとびっくり。火男(ひょっとこ)の口先みたいな取り出し口になっている!!。(ちょっと大げさか。)

こちらは「newBLAX」の新しいケースと什器。 NB2525



 取り出し口が斜めにスライドするようになっている。40本で200円。

こちらは「LONG BLAX」。 B1000



 コーリンのロング芯。10本で100円。

こちらはあの伝説の「ゴールド芯」 G2000



 昭和47−48年頃の発売とされる。ゴージャスな印象があるが、もともとは芯で手が汚れないようにするために色をつけたそうである。角ばった透明ケースに丸くくりぬかれたケース内部。斬新なデザインで子供たちの憧れであった。
 驚きなことにこのゴールド芯は現在もタイ法人で製造されている。16本入りの細いタイプもある。なぜ、日本で売らないか不思議である。硬度は4Hから2Bまでの8硬度。のちに2B・B・HBの3硬度に縮小。

ゴールド芯と言うと黒いケースが印象に残るが、このようなカラフルなケースもあった。匂い付きのシャープ芯にもこのケースが使用されていたような記憶がある。


一時の抗菌ブームに乗って、ゴールド芯の抗菌仕様が存在した。

とってもクールなスケルトンのケースにゴールド芯が!。しかも、ノーマルだと目立たないコーリンのマークが大きくなって前面に刻印されている。(でも、透明だから気づきにくかったりする。)

これは80年代と90年代のサンリオのシャープ芯

80年代はコーリンのロゴ文字こそあるものの、マークがない。90年代は社名だけになっている。型番のNB2550が、かたくなに「俺はコーリンのニューブラックスだ」と主張している気がする。

 入手後、職場で80年代のものを使ってみたのですが、芯の折れやすさ(砕けやすさと言った方がいいかも)に唖然としました。当りが悪かったのかなぁ。

余談なんですけど(コーリンではないですが)・・・

あるとき、コーリンのゴールド芯の思い出について同僚と語っていたところ「銀の芯もあったよね?」と言われました。
おお、そういえば「シルバー芯」なるものがあったような・・・。ありました、ありました。上の画像がそうなのですが、地球鉛筆社のものです。

地球ブランドを知らない、あるいは若い人で弱小メーカーのように思っている人がいるかもしれませんが、日本の鉛筆五大 メーカーといえば、三菱・トンボ・地球・ヨット・コーリンなのでした。戦前はコーリンより大きなシェアを誇っていました。

ちなみに左の大きいケースのふたの中に水色のものが見えていますが、これはシャープペンシルの替えゴムです。昔はこういう仕様のものがよく販売されておりました。今よりMPそのものが大切にされていたかもしれませんね。

 もうひとつ、類似品として忘れてはならないのが(失礼)、トンボ鉛筆さんのこの製品でしょう。30本入りで二百円、ウルトラ芯、R205Uです。白いキャップ上部にはトンボの刻印。明らかに意識してませんか?。ちなみに芯の入る空洞部は八角形で、ケース透明部分には金粉がちりばめられています。「どうだ、こっちのほうが手が込んでるだろ。」という感じではないでしょうか(笑)。中の金の芯ですが、ややくすんだ色に見えます。子供のいたずらや中身の抜き取り防止の為か、前面のシールが下の透明部分のケースに強力に張り付いており、開封しにくいようになっています。開けてみてびっくりしたのですが、経年変化のせいか芯同士がくっついてしまっていました。コーリンのはそんなことは無かったのですが。

虹の七色芯。JIBシャープを購入した人に一個プレゼントしていたものです。昭和51年頃のキャンペーンです。

こちらも、プレゼント用の赤いシャープ芯です。恐らくこれもシャープの購入者のおまけということでしょう。何も書いてないものと、「赤芯プレゼント7本入り COLLEEN」と書かれた物があります。


 H18.11.13 更新

  H19.11.10 追加(トンボ・ウルトラ芯・ニューブラックスNB3000・HI-D芯)



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