三菱鉛筆。日本の鉛筆のトップメーカーである。創業者の真崎仁六は29歳の時に見た外国製鉛筆に感動し、約十年ほどその製造方法を研究したという。国内で苦心して良質の材料を求め、黒鉛は鹿児島県加世田、粘土は栃木県烏山、軸木は北海道のアララギと決めて制作に取り掛かった。明治20年「真崎鉛筆製造所」を設立。これが現在の三菱鉛筆のはじまりである。
最初に製造していたのは、削って芯を出す現在の鉛筆ではなく「はさみ鉛筆」と呼ばれるものであった。それは、軸の木の先を三つ叉にして芯を挟んだものであった。
明治20年 真崎鉛筆製造所
明治35年 局用鉛筆正式納入
明治37年 東京の輸入雑貨商の市川商店と販売提携
明治41年 同商店の出資を受け「真崎市川鉛筆株式会社」に。商標が「三菱」から「月星」に変わる。
大正10年 市川商店と分裂。「真崎鉛筆株式会社」に。
大正14年 色鉛筆製造の「大和鉛筆」と合併し「真崎大和鉛筆株式会社」に。(M.Y.P.)
昭和27年 社名を「三菱鉛筆株式会社」に変更。
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年代ははっきりとしないが、三菱マーク以前から使用している「ミツウロコ」マークの真崎鉛筆。他社のメタリック三色鉛筆とは比較にならないほど美しい仕上がりになっている。
入手時に線香のような香りがしたので、軸木は「ビャクシン」ではないかと勝手に想像している。「○D・五五〇番 真崎高級鉛筆」。正式社名表記は無く「真崎鉛筆特製」とある。
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大正14年に販売店に配布したという、六角鉛筆塔。私設博物館で偶然発見したもの。
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真崎鉛筆製造所時代の検査証。
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「局用鉛筆」・・・真崎鉛筆製造所時代の物。ミツウロコマーク。裏側に「局用鉛筆」の文字は無い。「真崎市川鉛筆株式会社會社製造」銘もある。文字の銀色が鮮やか。
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「局用鉛筆」・・・真崎大和鉛筆時代の物。スリーダイヤモンドに「真崎鉛筆」。丸Cマークが付いている。裏側に行書で「三菱局用鉛筆」とある。文字が若干艶消し状となる。
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「局用鉛筆」・・・真崎大和鉛筆時代の物。丸Cマークが横向きになっている。裏書きは「局用鉛筆」に変更。
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「局用鉛筆」・・・三菱鉛筆に社名変更後の物。裏にJISマークも追加される。昭和34年で廃番となる。
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「brilliant masaki 100番 M.S.K.」・・・模倣品もあるので正式な真崎製品か不明だが、ミツウロコマークの入った物。裏には行書で「優良國産」の文字が。明治?から昭和初期頃のものか。(六角鉛筆塔より採取。)
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戦前から戦後にかけてのヒット商品「セブンスター」の変遷・・・上から、600番、550番(七星マーク入り)、180番(JISマーク入り)。
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「GOLDEN MASAKI 1000」。仕上げの様子からして戦後復刻したものだろうか?
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ロングセラー商品の一つである9000番。
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5190番。箔押しが白色となっている。昭和30年代頃か?
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1201番。六角の角の部分が黒く塗られている。昭和40年代頃か?
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参考文献・・・「三菱鉛筆100年史」
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