ポリカラー色鉛筆

 

コーリン鉛筆の定番中の定番、ポリカラー色鉛筆です。個人的には色鉛筆より「クーピー」や「クレヨン」のほうが使用頻度が高かったので、残念ながら子供の時はコーリン色鉛筆は使っていなかったのです。

三菱の「ポリカラー」も同名で定番品ですね。ドイツのリラにも「レンブラントポリカラー」という名の色鉛筆があります。色鉛筆に良くつけられる名ということで、特に共通点は無いと思います。「ポリ」はたくさんのもの(を混ぜ合わせた)というニュアンスで使用され「ユニ」「モノ」などの「唯一の」という意味の対極をなす語句です。

型番「770」、「1500」、「2080」などのセットに入っています。

 



 これは、2008年8月に「コーリン色鉛筆」さんより発売になった「770」です。12色、24色、36色とラインナップされましたが初回販売分は限定品だったため一か月ほどで売り切れとなりました。この「No770」のセットは長年にわたって同じデザインでした。




 タイで生産された36色の色鉛筆。芯は日本製。近年は日本の芯メーカーの廃業等もあり、苦労も多かったはず。コーリンタイランドでは、日本のコーリン鉛筆が倒産後も「日本製」の芯にこだわっていたようです。日本へ輸出開始するにあたり、コスト削減などのため色芯の工場も立ち上げたそうですが、苦渋の決断だったはず。

 昭和57年に顔マークが左向きに変更されましたが、あえて右向きの旧ロゴに戻されているところに「こだわり」を感じます。「ゴールド芯」と「シャープペンシルJIB」が売れに売れた「あの時代」のロゴであり個人的にも右向きが好きなんです。


 日本時代の商品をNo2080というシリーズを中心に並べてみましたが、これも中身は「ポリカラー」と書かれたスタンダード色鉛筆です。高橋真琴さん柄で「No2082(ANRY)」なども発売されたようです。


 新しい色鉛筆はぴっちりとはじまで詰められていて出し入れがしにくいものです。削られた先端部を押すと、頭がぽこっと持ち上がります。


 これは「COLLEN」の書体の入れ替え前後の商品で一部に旧文字が混在しています。昭和50年前後のものでしょうか。バラ売りは色名が日本語表示で、セットものは英表記と思っていましたが必ずしもそうではないようです。


 「No1500」の中身です。頭のほうに「No.1500」と入ったポリカラーが入っています。


 この「porycoler」ですが、さらに古い商品になってくると、先頭に「コーリン」とカナ書きが入り、「porycoler」「770」の文字が後ろに入ってきます。


 6色セットなんてあったのですね。昭和30年代のものでしょうか。「真崎大和製試験用鉛筆」や「日本鉛筆(中硬芯・地球)」などとともに置いてありましたのでかなり昔のものです。


 6色セットの中身ですが、「polychoromos」という珍しい表記になっています。「mos」ってスペイン語では{er}動詞の後について「点過去」を表すみたいです。かなり強引に意訳すると「たくさんの色(ポリカラー)たりしもの(鉛筆)たち(・・・の中の一本)」というニュアンスでしょうか。ファーバーカステルで同名の商品がありますが、「ポリカラモス」としてしまうと商標の関係で類似性を指摘される可能性があるから変えたのでしょうか?。


 1990年代の「770」。バーコード入りの箱です。

 これを探し出した時は面白かったですね。「コーリン鉛筆残っていないでしょうか?」「うちにはありません。」本棚の本のようにひとつだけ目立たなく入っているのを発見。「ここにあるじゃないですか。」


 新ロゴタイプのポリカラーです。昭和56年以降はこのタイプです。「n」だけ小文字なのがアクセント。


 頭付けされているタイプのポリカラー。セットもののばらしでしょうか。

H20.9.23

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