戦前から昭和二十年代頃のコーリン鉛筆

 コーリン鉛筆の古い鉛筆を紹介します。紐で結わえた鉛筆は主に戦前から昭和三十年代頃までのものです。
 




コーリンの角束(4列×3段)。No.150消しゴム付き。

 謎のコーリン鉛筆である。相当古いものであるが「USA」と表記されている。三角顔のマークは無く、※印が使用されている。戦前の一時期、日本からの鉛筆に輸出規制がかかったため、「Japan」の文字を削除して米国内で販売した例もあるので日本製ではないかと思う。模倣が高じてこうなったのか?当時の時代を感じずにはいられない。「Mede in」とは書いていないし、単に「USA」向けなだけ(アメリカンタイプ)です・・・と言えなくもないのか。(確たる証拠はありません。)

 6905という商品です。(3)と言う刻印があるので、単独の朱赤鉛筆ではなくセットものの色鉛筆の中の一本かもしれません。(注・・・詳細不明ですが、特殊鉛筆の「3」という種別のようです。)

 コーリンのマークのシンプルさや顔料の色合い、塗料とニスのひび割れ具合から考えて戦前から戦中にかけてのものと思います。

 7500番

 戦前から戦後まもなくにかけてのコーリンの主力商品のようです。

軸色は褐色と緑を確認しています。この刻印は昭和十年代頃ではないかと思います。一本十銭の表記があります。この頃の鉛筆はスズキ鉛筆(オーシャン)といい、ウグイス鉛筆といい、メタリック仕様のような綺麗な軸色が多くの会社から出でいます。

 「436」という商品です。JISマークがあるので昭和26年以降のものです。

 緑と白の丸くてつやのある美しい鉛筆です。コーリンは昔から非常に塗りの技術がよく、数々の綺麗な鉛筆を残しています。

帯(ふんどし?)に印刷されたコーリンマークは一番オーソドックスなタイプです。この独特の三角ばった「COLLEEN」の書体は古い三菱鉛筆とよく似ています。この鉛筆の束ね方は「平」と呼ばれるタイプだと思います。

 

「500」番です。一本5円時代のものです。六角の一面、一面が綺麗に塗り分けられています。帯にある「rapid」は「早い」「急速な」というような意味があるようです。



 「517」番です。落ち着いた色合いに、六角の角に塗られた線がマッチして高級感を醸し出しています。

H19.11.10

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